長崎は出島でも知られるとおり、江戸時代から海外と交流しており、海外からの居留者による街並みが今も面影を残している。そんな長崎にも、中華街があることを知っているだろうか。神戸や横浜と並び、日本三大中華街として知られる中華街だが、この2ヶ所に比べ知名度は低い。
というのも、長崎の中華街は観光地としての魅力よりも、地元民たちの生活圏として差し支えないような気安さがあるからだ。観光向けに土産物屋や長崎ちゃんぽんの店も軒を連ねているが、中華料理屋にいたっては家庭料理屋のような雰囲気の店が多い。
そもそもこの長崎ちゃんぽんも、中華料理の麺料理に長崎周辺の名産品やかまぼこ、野菜の切れ端などを炒めたものを乗せはじめたことが発祥とされている。店でお金を取って振舞われる料理というよりは、賄いや家庭料理に近いのがちゃんぽんの出自なのだ。
そのほか、ライトに味わえる食べ歩き中華グルメも充実している。焼き小籠包や中華まんなど、スパイスの効いたグルメをリーズナブルに楽しむことが可能だ。お土産も中華街特有の商品を扱っているだけでなく、カステラや軍艦島関連といった中華街となんの関わりのないものを並べている店も多い。まさに、ちゃんぽんと呼ぶにふさわしいスポットだ。
また、長崎ランタンフェスティバルが開催されていることもある。中華街らしさを見れるので、食べ歩き以外の楽しみを求めたくなったら、時期を選んで足を運んでみるといいだろう。